9/6-9/17 VIKI×坂間真実『Xenos#2』
平面作品5点を展示販売しております。
VIKI×坂間真実『Xenos(クセノス)#2』
会期:2023年9月26日(水) - 9月17日(日) 12:00~19:00、日曜17:00まで 月・火休廊
会場:gallery fu
神奈川県横浜市中区石川町1-31-9 https://galleryfu.com/access/ 入場無料
アーティストトーク
2023年9月9日(土)
17:00-18:00
上記時間帯はアーティストトークご参加の方のみ
参加費:500円
ステイトメント
本展で発表される「Portrait prey」シリーズは、肖像の餌食という意味です。さまざまなイメージや言葉が乱用される現代において、メディアの真偽や権利の曖昧さ、アートとメディアの区別が難しい時代です。全てが何らかの形でメディアをつうじて見られており、オリジナルの本質について考える必要があるのではないかと考えました。インターネットやAIが主流の現代において、オリジナルの定義は何でしょうか?
アンディ・ウォーホルの作品は多くのアーティストによってオマージュやパロディ、ときには盗用されてきました。アートフェアではアンディ・ウォーホルに触発された作品が数多く見られます。彼は憧れの的であり、メディアの餌食にされている存在です。わたし自身もアンディ・ウォーホルになれないだろうか?と考えました。わたしは他の作家の作品を参照するとき、その作家と結びついて遺伝子を共有し、作品を生み出す感覚を得ます。作品はわたしにとって子供のような存在です。それがAIを通じて容易に実現できると考えています。例えば、「アンディ・ウォーホルさん、わたしの肖像をマリリン・モンローにしてください」と呪文を唱えることができ、数秒後に現れる作品はアンディ・ウォーホルとのコラボレーション、オマージュ作品として発表されます。その肖像は再びメディアの餌食となります。しかし、生成された作品がウォーホルの作品なのか、私の作品なのか、それとも別の何かなのか、宙吊りになった作品の権利は曖昧であり、メディアの向こうにいる人々には分からないのです。
近年、インターネット上で誰でも呪文を唱え、AIに画像を自動生成させることができる時代になりました。この呪文を「プロント」といい、AIに生成してほしい画像内容を指示するテキストです。AIはアーティストの右腕となり、作品に処理を加えます。アーティストは右腕に指示を出す司令塔となります。これらの技術が可能な現代において、オリジナル、すなわちアイデンティティとは、私たちの歴史から構築された複合体であると言えます。しかしながら、AIの自動生成はオリジナルの消失、あるいは融合を促した側面もあるかもしれません。特定の個人ではなく、フリー素材であり、どこにでもいる存在となる可能性があります。プロントは他者が私と偽装結婚するような魔法の呪文なのです。
顔を晒して社会に存在するわたしたちは、日々、顔に向けられる自己意識や刺すような視線にさらされています。常に自身を見つめてくる姿の見えない第3者の存在をわたしは意識せざるを得ません。
VIKI
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